事例紹介・コラム

NRI(野村総合研究所) × IES(インテリジェンス エグゼクティブ サーチ) 特別対談 次世代型エグゼクティブの創出 -エグゼクティブの育て方・迎え方-

第1回 今、求められるエグゼクティブとは

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今求められる事業「創造型」エグゼクティブ

エグゼクティブ・サーチの仕事をしていて感じるのは、エグゼクティブは今、二極化しているのではないかということです。決められたことのオペレーションを得意とする事業「運営型」エグゼクティブと、オペレーションすべき事業そのものを創り出せる事業「創造型」エグゼクティブの2種類です。今の経済状況下で企業にとって価値が高いのは、後者の事業「創造型」エグゼクティブ人材ですね。

今までは経済も企業も右肩上がりでしたから、エグゼクティブの役割は自社の勝ちパターンに基づく利益の配分や予定調和的な社内調整で事足りました。これらはまさに事業「運営型」エグゼクティブの仕事です。しかし、これからは現状の自社の勝ちパターンをあえて否定したり、その過程で出てくる抵抗勢力や障害を打破して、新たなビジネスを創り出さなければなりません。事業「創造型」エグゼクティブとしての仕事を成すことが今の時代のエグゼクティブの役割を果たしていることになるのでしょうね。

永井

私どものエグゼクティブ・コーチングをご活用いただいているのは、そうした事業「創造型」エグゼクティブがほとんどです。自己変革をしながら、様々な障害に立ち向かう時に私どものサービスがお役に立つのだと思います。

そうですね。そしてさらに事業「創造型」エグゼクティブは、事業フェーズごとに「創造型」と「変革型」に細分化されると思います。事業「創造型」エグゼクティブは何もない場所に何かを創り出せる人材です。例えば新規事業開発や新規ブランドの立ち上げなどがそれに当たります。ゼロからイチを生み出すことが求められる仕事です。

一方、事業「変革型」エグゼクティブは、既存のパラダイムから、新しいパラダイムへとシフトできる人材です。例えば既存事業を撤退させて別の事業へリソースを再配分することや、組織・人事制度やシステムのリプレース推進などがそれに当たります。こちらはイチをAとかαとか全く異なったものに変革させることが求められる仕事です。

優れたエグゼクティブこそ、コーチングが必要

ここまでエグゼクティブに関していろいろと議論してきましたが、実際に今コーチングを必要としているのは、どんなエグゼクティブなのでしょうか。

永井

世の中には「そもそも優れた能力を持った人材がエグゼクティブだから、そのような人材にコーチングなんて必要ない」という考え方の人もいるので、そういう方には、私どものコーチングはご活用いただけていません(笑)。ただ、経営課題にまつわる事業再編や合併買収など、自ら決めなければならないけれども、容易に自社の社員には相談できない悩みを持っているエグゼクティブは、私たちに相談してくれます。お客様で多いのは、シニアエグゼクティブ、上場企業の取締役以上の方たちですね。

事業「創造型」エグゼクティブこそがコーチングを必要とするということですね。そのようなコーチングを必要とするエグゼクティブクラスはまだ少ないですか。

永井

そうですね。また、もう一方の事業「運営型」エグゼクティブは決定権限が少なく、会社からは調整役を期待されています。自らの信念にそって決定、行動することを期待されていないのです。停滞している企業の多くは部長クラスでも事業「運営型」エグゼクティブが多いように感じます。

それは企業にとっても、部長にとっても不幸な話ですね。特に大企業の場合は、厳しい出世競争を勝ち抜かなければなりません。そしてそれを勝ち抜いた優秀な人材が、あえて事業「運営型」エグゼクティブとなってオペレーション業務を中心に、会社が決めたことだけをやるなんて非常にもったいない話です。

永井

個々人の裁量の幅が少なくて、「調整役」として割り切ってやっている。自分の後継者を指名することもできないですし、自分自身が会社命令でいつ異動になるか分からない。だからといってリスクをとって大企業を辞めて、比較的小さな会社の事業部長になる人も少ない。最近、個人的には、会社はホールディングスがあって、小さな事業会社がいくつかあって、それぞれで決定・実行していく方がいいんじゃないかと思っています。そういう構造で各エグゼクティブに権限を大きく持たせた方が、事業「創造型」のエグゼクティブが育つと思います。

同感です。それぞれの事業ごとに、決定・執行権のある責任者がいるというのは大事ですよね。責任も執行権もない事業「運営型」マネジャーにとどめておいては、人材を殺してしまいますよ。

大企業で長年ビジネス経験を積んできた求職者は、企業の安定とかこの先の身分の保障を考える傾向が強いです。例えば、私があるポジションを紹介する際に「この会社のビジネス、将来的にとても面白そうじゃないですか」というメッセージを伝えても、そこに興味を持ってくれる人はごく一部です。やりたいことが明確な人だけですね。3人に2人くらいには「辞めなくてもいいんじゃないですか」と言ってしまいます。そもそも、仕事そのものにやりがいや志を求めなければ、エグゼクティブレベルの転職が成功するケースは少ないですから。

永井

日本には、本当の意味でのエグゼクティブは少ないかもしれませんね。アメリカや韓国企業ではエグゼクティブは2年くらいで結果が出なければクビになってしまう企業も多い。そういう運用をしている日本企業は少ないですよね。

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第7回

エグゼクティブの実際
2014年3月3日公開
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